2017年04月16日

Talk&Live!

4/11 柏木広樹&越田太郎丸デュオ Talk & Live @ GRECO

1st
Choro Prelude (J.S.Bach)
ブラジル風バッハ第2番第4曲
 「O Trenzinho do Caipira 田舎の小さな汽車」(Villa Lobos)
Ballad For Zawinul (Yuri Popoff)
オシツオサレツ (柏木広樹)
地平線の向こうで (柏木広樹)

2nd
Trio (越田太郎丸)
ペドロ (越田太郎丸)
Glorious Future (柏木広樹)
Rabo de Nube (Silvio Rodriguez)
CASA FELIZ (柏木広樹)

アンコール
おだやかな午後 (柏木広樹)


昨年も春と秋の“GRECO Strings Festival” で
Talk & Live は2回ありましたが、
今年の春の Strings Festival 期間は
お二人のスケジュールが合わなかったということで
今回単発での開催となりました。

トークが多めではありますが (何せTalkが先、&Live)
チェロは完全生音でしたし、
お久しぶりの曲や、柏木さんの演奏で聞くのは初めての曲もあって
聞きごたえもたっぷりあるライブでした。

「田舎の小さな汽車」は、汽車が走るシュッシュッという音や
ポッポーッという汽笛をチェロでやってて楽しかったです。
そこから「森林特急」を作ったときのお話になったり。

「Rabo de Nube」(ラボ・デ・ヌーベ 雲の尾っぽ)は
ずっと前からお二人の Talk & Live でよくやっていた大好きな曲。
美しくて、切なくて、懐かしくて、
聞きながらじーーんとしてしまいます。

柏木さんの曲でも、最近は演奏されることが少なくなった曲を
思いがけず聞けたりすると、
いろんなことを思い出したり、
やっぱりいい曲だなぁ・・・なんて思ってうれしいです。

トークの方は、毎回どんな風になるのかわからないのですが、
今回は、
柏 「こんなにマジメでいいの?」
越 「いいよ、たまには」
というくらい、楽器や演奏や曲などについて
ちゃんとした(笑)興味深い話がいっぱい。
弦楽器あるある、インストあるある、的なトリビアだらけでした。

時代によって、オーケストラによって、国によってピッチが違うとか、
季節(湿度)によって楽器にどんな影響があって
どんな調整をするのかとか、
はじめて作曲したときのお話とか。
大学時代にバロック研究会に参加されていたお話とともに、
古楽器のチェロ(エンドピンが無い)の弾き方の実演も。
発音が遅いチェロが、アンサンブルのレコーディングで
どうやってタイミングを合わせるかとか。
あとは、
同じ音程の音でも弦によって音色が変わること、
ボウイングのアップ・ダウンや
弦に触れる弓の毛の量によっても音が変わることなどを
いろいろ実演して見せて、聞かせてくださいました。
さらりと弾いてくださるんですが、
いい音だから違いがよくわかります。

マジメなお話もマニアックなネタも、
おもしろおかしくてわかりやすい。
お二人ともさすがです。

会場のグレコさんは住宅街にある一軒家で、
ライブスペースはリビングとかサロンのようです。
今回も、間近で演奏を聞いて、トークで笑いに包まれた
アットホームなライブでした。


当日の、アーティストのネーミングによるオリジナルカクテル。
オーダーするとき笑えますが、おいしくいただきました。

  

Posted by あけみ at 22:42Comments(0)ライブ

2017年04月16日

ラジオ日本「Hello! I, Radio」生出演

4月4日のラジオ日本「Hello! I, Radio」、
二人旅のお二人が生放送に出演ということで、
radiko のタイムフリーサービスで聞きました。

柏木さんはこの番組に、
「Partiendo」のレコーディング直前の1月に出演されていて、
パーソナリティの栗原美季さんとも最初からお話がはずみます。

まずは、ユニット名のお話から。

「ケンちゃん、二人で旅をしようよ」 ということから始まった二人旅、
何年もやってきて、デュオのCDを出すことになって、
ユニット名を決めないといけなくなり、
そのまま「二人旅」というユニットになっちゃった、そうです。

二人の出会いのきっかけについて。

10代の大学生の時に学校で知り合って、
打ち上げの飲み会とかで会っていたけれど、
一緒に演奏することはありませんでした。
20年ぶりくらいに初めてデュオをしたのが2008年のクリスマス。
何で今まで一緒にやらなかったんだろう? ということになり、
「じゃあ、ケンちゃん旅に出よう」 と、すぐ旅の発想になりました。
お互いのマネージャーも付けず、二人だけで旅をしています。
マネージャーは移動のチケットとホテルの手配をしてくれて、
JRとかのチケットを20枚くらい持たされて、
一枚ずつ減らしていく・・・みたいな旅です。

アルバム「Partiendo」について。

普通、2~3年めとかにCDを作るんだけど、
旅ができているからいいか、という感じでした。
けれど、お客さんからの「CDをいつ出すんですか?」 という
声が大きくなったので作りました。

ここまで主に柏木さんがしゃべっていましたが、
ここで、光田さんがきっぱりと
「二人合わせて99歳のデビューアルバムです。」

「Partiendo」(アルバム)から「Partiendo」(曲)がかかりましたが、
曲の途中で、緊急鉄道情報が。
事故による運転見合わせのニュースでした。さすが生放送。

続いて、曲の共作について。

(柏木さんから)
自分がメロディを途中まで書いて、
「後はよろしく」と、メールで楽譜を光田さんに送ります。
光田さんが、メロディを足したり、順番を変えたりして
曲を作って、2~3日後に柏木さんに送り返します。
そして、柏木さんが光田さんの家に行って音を出して合わせる。
そこから先は大きな変更はあまりなくて、だいたいできちゃう。
光田さんの譜面は理論立ってちゃんとしてるから
文句のつけようがない。
それをどうやって自分の演奏力で自分の出したい表現に変えるかが楽しい。

「Partiendo」のレコーディングについて。

(柏木さんから)
レコーディングはクリック(メトロノーム)とかは無くて
テンポも揺れます。
一緒に「せーのっ」で音を出す、ピアノとチェロと歌の会話。
(光田さんから)
スタジオの響きがすばらしいところなので、
いい演奏を引き出してくれる環境でした。
そんな力も借りて、いいアルバムになったと思います。

お互いの魅力について。

(光田さんから見た柏木さん)
普通のチェリストと違います。歌い方が深い。
叫ぶような歌い方もするし、テノールの歌手に近い。
でも、エレキギターのような音も出すし、
こういうチェリストはあまりいません。

(柏木さんから見た光田さん)
全部ファンタジーにしてくれる。
自分が作ったものが平面図だったら、立体図にしてくれる。
自分が立体図まで作っていたら、色を付けてくれる。
自分の音楽に足りない要素や、
もっとあったらいいなという要素が
手が届く位置にいつもいる。

リスナーからのお便りにこたえながら、自分たちの音楽について。

受け止めてくれる人が、日常のいろんなことで
時には音楽を聞きたくなくなることもあるかもしれない。
そんなときも、僕等の音楽がいずれは届くだろう、
音楽の力は必ず発揮できる、という想いで奏でています。
はしゃいでるだけじゃなくてね。(笑)

最後に、番組の終わりにかかる曲「そして僕等は旅をする」の紹介。

この曲は二人のメッセージという気持ちで作りました。
人生はそのまま旅のようなもの。
僕たちの音楽を愛してくださるみなさんも、
これから音楽を通して出会うみなさんも全部含めて、
僕等は人生という旅をしているんだ、
そしてまた笑顔顔2で会いたいね、
という気持ちを込めて作りました。

そして二人旅のこの後のツアー日程や
二人旅スペシャルライブのご案内、
それぞれのソロコンサートのご案内もありました。
20分というたっぶりとしたコーナーでしたが、
ライブの時と同じく、
お二人の、内容は深いのにテンポのいい掛け合いトークで、
とても短く感じる楽しい時間でした。  

Posted by あけみ at 13:58Comments(0)