2019年07月20日

Small Compact Performance 2019

柏木広樹&榊原大 ゲスト藤原道山
2019年7月14日(日)上越文化会館



柏木さんの「Small Compact Performance」へのご出演は2回目、
2011年以来8年ぶりでした。
会館の独自企画でとても人気のあるシリーズのようでチケットは完売。
私は開場の30分ほど前に着きましたが、自由席のため
ロビーには入場待ちの長ーーーい列ができていました。
並びながらなんとなく聞いていると
このコンサートシリーズのご常連で楽しみにしていらした方々や、
道山さんがお目当てらしき尺八サークルの方々、
かわった組み合わせのメンバーなので興味を持たれた方などが
なごやかにお話されていていい感じでした。
柏木さんのことをヴォーカルの人だと思っていたおばあちゃまがいらして、
“そこに書いてあるの vo じゃないんです、vc です!” って
ココロの中で笑いながらツッコミました。顔2




演奏曲

1st
-柏木さん・榊原さんデュオ-
大地を繋ぐ樹の下で
航海記
やさしい時間(榊原大)
シリウス
ラプソディ・イン・ブルー(ジョージ・ガーシュイン)

2nd
-柏木さんソロ-
月からの使い

-柏木さん・藤原さんデュオ-
月下竹韻(藤原道山)
相思華

-トリオ-
Reminiscence~回想~
架空鍵盤~Air Piano~(榊原大)
東風(藤原道山)

アンコール
-トリオ-
Smile for You


前半はチェロとピアノのデュオで。
柏木さんの代表曲に、大さんのリリース直後の新譜からの曲も。

「やさしい時間」 はアップテンポなバンドの曲ですが
チェロがメロディ、メロディ以外を全部ピアノがやるみたいな感じ。
“タイトルと違って、弾くのはやさしくない時間” (by 柏木さん)です。

大さんが奏でる 「シリウス」 は、クリアな音が澄んだ高い星空のようで、
キラキラ感も感じられてステキでした。

「ラプソディ・イン・ブルー」 は唯一のクラシックの曲。
10分以上の大曲で、お二人とも熱いアドリブソロもたっぷりと。
演奏が激しくなると大さんはお尻が椅子から浮き浮きで、中腰弾き。
柏木さんが汗を飛ばす勢いでアドリブ熱演すると、それを見て大さんはニヤリ グッド
演奏前の曲紹介では、“リハーサルではアドリブソロのところはやらず、
手の内を見せない。だからお互いがどうやるかはわからない。”
と言われていました。
本番で完結するそうです。オーケー
大盛り上がり で1部が終了。


後半は、まずは柏木さんがお一人で登場。
曲紹介の前に、“一人で弾くといってもバッハではございません。”
もうすっかりあったかくなごんでいる客席からまた笑いが。
チェロの音色と演奏がたっぷり聞けるソロ曲もうれしいです。

いよいよゲストの道山さんの登場。
このコンサートは “衣装は自由” ということだったそうですが、
シャツ姿の柏木さん、大さんに対して、黒スーツの道山さん。
端正です。シュッとしてます。キラキラ
尺八とチェロの似ているところは?というお話では、
“植物素材、そして中が空洞なところ” ・・・ く、空洞って(笑)

柏木さんからの曲紹介では、
以前に道山さんとの共演で 「月下竹韻」 を弾いてぐっときて、
アンサーソングとして 「相思華」 を作り
道山さんとのデュオ演奏を自身のアルバムに収めました。
「月下竹韻」 は日本人ならイメージがふくらむんじゃないでしょうか。
「相思華」 は尺八の激しい面を聞いていただきたいと思い、作りました。
・・・ ということで、尺八とチェロで奏でる “静” と “動”。
その2曲を続けて聞けて、
期待はしていましたがめちゃうれしかったです。顔5

ここからは大さんが加わって最後までトリオで。
「Reminiscence~回想~」 は、
“これまでフルートの人とやったことはあるけど、
尺八の人とやるのは道山さん以外ありえない” と柏木さん。
尺八の息の震えが、回想する心のゆらぎのようでした。

次は大さんの新譜から 「架空鍵盤~Air Piano~」。
リハーサルで大さんがこの曲を提案したら道山さんが快諾したそうで。
“普通はありえないけど、道山君ならいけるだろうと思ったら、いけた!”
と大さんが言われていたとおり、
軽快でリズミカルで細かい連続音もいっぱいの曲を
道山さんは涼しい顔で(そう見えた)吹かれていました。
お約束の大さんのエア演奏もちゃんとあり、
柏木さんは弾きながらずっと “楽し~い” って顔でニコニコが止まりません。

さいごの 「東風(こち)」 は道山さんの曲。
タイトルは尺八の “風” を表しているのと、
日本から海外に向けて風を送りたいという意味が込められているそうです。
アップテンポでびゅんと流れるようなメロディがあり、
尺八の熱いアドリブソロがあり、キメキメフレーズもあり、
古風なタイトルと違うイメージのカッコイイ曲!
終わると “おぉ~” っという歓声と盛大な拍手ですぐにアンコールへ。

アンコールの 「Smile for You」 も道山さんが参加してトリオで。
道山さん、サンバも吹いちゃうとはすばらしい。
大さんのピアノもノリノリで、またエアピアノやりそうな勢いでした。
(もうやりません汗・涙1
いつものように、お客さんがコーラスで参加しましたが
男性の声もいっぱい聞こえて会場全体が歌っているようでしたし、
手拍子が自然におこってとっても楽しい雰囲気でした。ハート3


道三さんは尺八を3本お持ちになっていて持ち替えられていました。
柏木さんはライブ中のトークで、
“尺八でアドリブするひとはそうそういない”
“サンバを吹く世界でただ一人の尺八奏者” と絶賛。
このお三方の共演はめずらしいので、聞けてラッキーでした。顔2
名古屋から行くとかなり時間がかかりましたが、行ったかいがありました。