2019年08月02日
夏の宴 広島夜公演
柏木広樹 チェロ・ライブ2019
“ Do you want to go to the fireworks display? ”
2019年7月27日(土) Live Juke
柏木広樹(vc) 伊藤ハルトシ(vc) 扇谷研人(p)
花火を見ながらライブを聞くというはじめての企画、
柏木さんがライブ中に何度も言われていましたが、
「主役はお客さんと花火。演奏はBGM」 だそうです。
開場してお店に入ると、
いつもは閉まっているカーテンが全開になっていて、
まだ暮れていない広島の街と遠くに海と島も見えます。
客席は花火が上がる方の窓に向いていて
ステージは右側、わざわざ顔を向けないと見えません。
花火が上がるのは 20:00~21:00。
それに合わせて1時間のプログラムのライブが行われます。
20:00 のちょっと前にお三方がステージでスタンバイ。
柏木さんの軽妙な前説を聞きながら花火を待ちます。
花火が 「キターッ」 というタイミングで演奏がスタート。
まずは 「Lactic Acid」。
チェロお二人が熱演中に、扇谷さんはお休みなので花火見物。
アドリブソロとか曲の盛り上がりと関係ないタイミングで、
大きな花火が上がると客席から
「おぉ~っ!」 「うわぁ、きれい」 と歓声があがって、
演奏者は苦笑、それを見てお客さんは爆笑。
次は扇谷さんのオリジナル曲 「destino」 をピアノソロで。
今度は柏木さんと伊藤さんがお休みで花火見物。
演奏後に柏木さんが
「いい曲だけど、ごめん、花火見ててあんまり聞いてなかったわ」(笑)
楽しいトークをはさみながら、
伊藤さんの曲 「出逢い」 と扇谷さんの曲 「追憶」 と続いていきます。
この演奏スタイルかなり変わってますが、
しかも花火を見るために
客席に加えてステージの照明も落としているので
譜面灯だけ点いていて真っ暗。
まわりがよく見えないから譜面だけ見て弾くしかない。
「これ、譜面に集中できる」 (by柏木さん) と意外な発見も。
続いて柏木さんの即興ソロ演奏。
花火が見えるように椅子の向きを変えて、
花火に合わせて演奏するのですが・・・
どんな花火が上がるのかわからない状況で
演奏を盛り上げたいときに上がらなかったり、
不意にたくさん上がったり、
花火待ちで演奏をひっぱったり。
すごい集中力と対応力でまとめました。すばらしい
また三人での演奏に戻って、「Glorious Future」 と 「Bom Dia!」。
花火も演奏も佳境という感じになってきました。
花火も見たいし、ステージも見たいし、首が疲れる・・・・・
花火終了予定時間まであと10分ほどのところで、残るはあと1曲。
最後はすごい曲が用意されていました。
曲紹介なしでビューンと始まったのは 「streamline」。
ちょうど伊藤さんのソロ、柏木さんのソロと続くときに
花火がラストスパート。
花火が終わって、続いて演奏も激しく打ちあがりました。
演奏の直後に柏木さんが足元に置いていたデジタル時計を
「ドヤッ」 っと客席に向けると 20:59 から 21:00 に変わる瞬間。
ジルベスターコンサートが大成功したときみたいな奇跡に大歓声でした。
アンコールも用意されていました。
花火は終わってしまいましたが、広島の夜景に合う曲ということで
「シリウス」 を照明を暗くしたままで演奏。
楽しかったライブの余韻を味わいながら、
花火が儚く消えて静かになった夜空を見ながら、
静かに聞いているとぐっときました。
そんな方が多かったようで、
演奏が終わって、最後の一音が消えていくのを追うように
一呼吸おいてから拍手が起こりました。
なんか、普通のライブとはまた違って
楽しく、おもしろい、夏満喫ライブでした。
Posted by あけみ at 00:28│Comments(0)
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