2017年12月29日
Radio NEO スペシャル番組
12/24 柏木さんが出演された Radio NEO 「Sunday Artist Mix」は、
ゲスト出演ではなく、柏木さん自身がパーソナリティを務めて
1時間の番組まるごとお一人で進行するというスペシャル番組でした。
まずは、自己紹介から。
「チェロを弾いています。大学まではクラシックの勉強をしていました。
東京藝術大学というところに行っていたんですけど、
在学中にG-CLEFというバンドでデビューしました。
バンドが解散となり、2001年からソロ活動を開始しました。」
「チェロというと、固い、敷居が高いという話をよく聞きますが、
僕の音楽には敷居はございません
そもそも、音楽は自由でいいと思っています。
スペインとかブラジルとかいろんな国の音楽を取り入れながら、
アルバムを9枚作っています。
9枚めのアルバム『TODAY for TOMORROW』を今年の9月にリリースしました。」
ここで、タイトルチューンの 「TODAY for TOMORROW」 を聞いてください、
・・・ということで曲がかかりました。
アルバム 『TODAY for TOMORROW』 について。
「チェロの音楽なんですが“自由”というのが自分の音楽性の持ち味だと思っていて、
いろんな編成、いろんな曲のカラーで彩っています。
ピアノとのデュオ、チェロとのデュオ、バンド、オーケストラとか。
バンドの中にチェロがいるのと思われるかもしれませんが、
チェロって意外と自由度が高い楽器なんです。
「Lactic Acid」という曲はチェロ二人でやってますが、
シャカリキになったらどんなことになるかなぁと思って作った曲です。
タイトルを訳すと “乳酸” ということになります。
この曲を弾くと乳酸が溜まってしょうがないから。」
「タイトルもそうですが、音楽って自由であることと、
遊び心が伝わったときにみんなのものになると思っているので、
より楽しい音楽を作っていきたいと思います。」
「Reminiscence ~ 回想 ~」という曲は
ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さん、ピアニストの西村由紀江さんと僕という
トリオのための曲ですが、来年秋公開の 『きらきら眼鏡』 という映画の
エンディングテーマとなっています。
映画もチェックしていただきたいですし、
三人が音楽の中でどういう会話をしているか、聞いていただきたい。
“Reminiscence” は回想という意味で、三人それぞれの
昔のことを振り返る気持ちで作ったので、
皆さんにノスタルジックな感じが伝わったらいいなと思います。」
チェロでリズムが入ったらどんなことになるか、ということを
聞いていただきたいので 「SMASH!」、
そして「Reminiscence ~ 回想 ~」の2曲がかかりました。
次は、柏木さんが何を聞いてきたのか・・というお話。
「小さいころはクラシックが中心でした。小学校高学年になると、
友達がいろんな曲を聞くようになったり自分で探しはじめたりして
その時に一番好きなアーティストはYMOでした。
YMOの皆さんは遊び心がすごくて、音楽とシュールな笑いを
スネークマンショーというアルバムでやっていて
音楽はもっと楽しくて自由でいいんじゃないかということを
たくさん学ばせていただきました。
当時はあと忌野清志郎さんが好きでした。」
「並行してヨーヨー・マさんの追っかけもしていました。
日本での演奏会で楽屋の出待ちをして、
小学生のとき初めて握手してもらった手のぬくもりは
たぶん一生忘れないだろうなと思います。
ヨーヨー・マさんは人に対して大らかな人間性で接してくれて
僕のような子供にもすごく気さくに接していただいたと記憶しています。」
続いて、チェロについて
「チェロという楽器は、人間の声に近いとよく言われますが、
僕も40年以上弾いていますが、いまでもチェロの方が僕より上にいるんですけど、
一番いい演奏をしたときはチェロのおかげだと思うし、
下手だとチェロに怒られる・・なんていまだに思っていて、
40年毎日一緒にいると自分がチェロなのかチェロが自分なのかわからなくなります。」
「僕のアルバムは歌詞はないのですが、我々楽器弾きは
メロディを弾くときに歌詞と同じくらい曲の伝えたいことをイメージしながら
音符に感情をこめて弾きます。
僕らの音楽は歌詞はないけれど、人間の感情は共通項が多いので
いろんな方に同じような想いを抱いていただけるような演奏をするようになりました。」
「大学の僕の師匠はメロディを弾くことについて、もっと唄え!と
レッスンで毎回怒られてました。
大学時代から今に至るまで、自分がメロディを疎かにしそうになったときは
必ずその声が聞こえてくるので、
楽器弾きがどういう気持ちでメロディを弾いているかということを
リスナーの皆さんも感じながらライブを聞いていただけると
聞き方が変わるかなと思ったりします。」
今日はクリスマスイブなので、この場で1曲作ってみましょう・・
ということで即興生演奏。タイトルは「今日の Radio NEO のクリスマス」
ピチカートで雪がちらちら降っているような、街がきらきらしているような感じから始まって
ゆったりとおだやかなメロディがだんだん軽やかな感じになり、
でもにぎやかというよりは、あたたか~い感じの曲でした。
次は、気になるアーティストの曲を聞いていただくコーナーで、2曲がかかりました。
「1曲めはドリ・カイミの「アマゾンリバー」。
アマゾンの自然が無くなっていくことを嘆いて作った曲。
メロディとコードが美しくて、初めて聞いたとき涙しました。
今日はロマンチックな夜なので、この曲で何かを感じていただけたらうれしいです。」
「2曲めは葉加瀬太郎さんの新譜『VIOLINISM III』から「ミッション・インポッシブル」。
今日は大事な日ですから、男性諸君に贈る曲。皆さんはミッション・ポッシブルで 」
番組も終わりに近づき、ライブインフォメーション。
1/31 名古屋ブルーノートのアルバムリリース発売プレミアムライブと
3/25 二人旅静岡公演のお知らせ。
「僕はライブは宴会にしたいと言っています。
音楽は演者のためにあるのではなく、リスナーのためにあるのでもなく、
そこにある空気をみんなで楽しむためにあります。
その空気は演者・お客さんみんなで作るものなので、
楽しい空気を作りにぜひお出でいただきたいです。」
「デビューしてから四半世紀以上たっているので、
名古屋は来た回数は100回じゃきかないと思います。
名古屋のお客さんは音を作ってくれる、音を作るのがうまいと思います。
愛知県・名古屋出身のプレーヤーは研究熱心だし、うまいし、音楽が深い。
名古屋って音楽が育つ土壌がきっとあるんだろうなと思います。」
名古屋のグルメについてお話するよう、原稿に書いてあるので・・・ということで
「名古屋のグルメは食べ尽くしています。
楽屋はコンパル(サンドイッチ)・天むす、昼食は山本屋(味噌煮込みうどん)・・・」
味噌煮込みうどんのこだわりの食べ方の説明に結構時間を使われました。
エンディングにかかった曲は「Smile for You」でした。
今回は時間がたっぷりのスペシャル番組でしたので、
早口ではなく低音のあたたかいお声がいい感じの、ゆったりめのトークでした。
ヨーヨー・マさんにあこがれる柏木少年のお話がありましたが、
今では、柏木さんにあこがれて柏木さんを目指している少年チェリストさんもいらっしゃいます。
何か・・・・感慨深いです。
そして、リスナーへのサービスもあると思いますが、
やっぱり名古屋大好きと言っていただけてうれしかったです。
ゲスト出演ではなく、柏木さん自身がパーソナリティを務めて
1時間の番組まるごとお一人で進行するというスペシャル番組でした。
まずは、自己紹介から。
「チェロを弾いています。大学まではクラシックの勉強をしていました。
東京藝術大学というところに行っていたんですけど、
在学中にG-CLEFというバンドでデビューしました。
バンドが解散となり、2001年からソロ活動を開始しました。」
「チェロというと、固い、敷居が高いという話をよく聞きますが、
僕の音楽には敷居はございません
そもそも、音楽は自由でいいと思っています。
スペインとかブラジルとかいろんな国の音楽を取り入れながら、
アルバムを9枚作っています。
9枚めのアルバム『TODAY for TOMORROW』を今年の9月にリリースしました。」
ここで、タイトルチューンの 「TODAY for TOMORROW」 を聞いてください、
・・・ということで曲がかかりました。
アルバム 『TODAY for TOMORROW』 について。
「チェロの音楽なんですが“自由”というのが自分の音楽性の持ち味だと思っていて、
いろんな編成、いろんな曲のカラーで彩っています。
ピアノとのデュオ、チェロとのデュオ、バンド、オーケストラとか。
バンドの中にチェロがいるのと思われるかもしれませんが、
チェロって意外と自由度が高い楽器なんです。
「Lactic Acid」という曲はチェロ二人でやってますが、
シャカリキになったらどんなことになるかなぁと思って作った曲です。
タイトルを訳すと “乳酸” ということになります。
この曲を弾くと乳酸が溜まってしょうがないから。」
「タイトルもそうですが、音楽って自由であることと、
遊び心が伝わったときにみんなのものになると思っているので、
より楽しい音楽を作っていきたいと思います。」
「Reminiscence ~ 回想 ~」という曲は
ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さん、ピアニストの西村由紀江さんと僕という
トリオのための曲ですが、来年秋公開の 『きらきら眼鏡』 という映画の
エンディングテーマとなっています。
映画もチェックしていただきたいですし、
三人が音楽の中でどういう会話をしているか、聞いていただきたい。
“Reminiscence” は回想という意味で、三人それぞれの
昔のことを振り返る気持ちで作ったので、
皆さんにノスタルジックな感じが伝わったらいいなと思います。」
チェロでリズムが入ったらどんなことになるか、ということを
聞いていただきたいので 「SMASH!」、
そして「Reminiscence ~ 回想 ~」の2曲がかかりました。
次は、柏木さんが何を聞いてきたのか・・というお話。
「小さいころはクラシックが中心でした。小学校高学年になると、
友達がいろんな曲を聞くようになったり自分で探しはじめたりして
その時に一番好きなアーティストはYMOでした。
YMOの皆さんは遊び心がすごくて、音楽とシュールな笑いを
スネークマンショーというアルバムでやっていて
音楽はもっと楽しくて自由でいいんじゃないかということを
たくさん学ばせていただきました。
当時はあと忌野清志郎さんが好きでした。」
「並行してヨーヨー・マさんの追っかけもしていました。
日本での演奏会で楽屋の出待ちをして、
小学生のとき初めて握手してもらった手のぬくもりは
たぶん一生忘れないだろうなと思います。
ヨーヨー・マさんは人に対して大らかな人間性で接してくれて
僕のような子供にもすごく気さくに接していただいたと記憶しています。」
続いて、チェロについて
「チェロという楽器は、人間の声に近いとよく言われますが、
僕も40年以上弾いていますが、いまでもチェロの方が僕より上にいるんですけど、
一番いい演奏をしたときはチェロのおかげだと思うし、
下手だとチェロに怒られる・・なんていまだに思っていて、
40年毎日一緒にいると自分がチェロなのかチェロが自分なのかわからなくなります。」
「僕のアルバムは歌詞はないのですが、我々楽器弾きは
メロディを弾くときに歌詞と同じくらい曲の伝えたいことをイメージしながら
音符に感情をこめて弾きます。
僕らの音楽は歌詞はないけれど、人間の感情は共通項が多いので
いろんな方に同じような想いを抱いていただけるような演奏をするようになりました。」
「大学の僕の師匠はメロディを弾くことについて、もっと唄え!と
レッスンで毎回怒られてました。
大学時代から今に至るまで、自分がメロディを疎かにしそうになったときは
必ずその声が聞こえてくるので、
楽器弾きがどういう気持ちでメロディを弾いているかということを
リスナーの皆さんも感じながらライブを聞いていただけると
聞き方が変わるかなと思ったりします。」
今日はクリスマスイブなので、この場で1曲作ってみましょう・・
ということで即興生演奏。タイトルは「今日の Radio NEO のクリスマス」
ピチカートで雪がちらちら降っているような、街がきらきらしているような感じから始まって
ゆったりとおだやかなメロディがだんだん軽やかな感じになり、
でもにぎやかというよりは、あたたか~い感じの曲でした。
次は、気になるアーティストの曲を聞いていただくコーナーで、2曲がかかりました。
「1曲めはドリ・カイミの「アマゾンリバー」。
アマゾンの自然が無くなっていくことを嘆いて作った曲。
メロディとコードが美しくて、初めて聞いたとき涙しました。
今日はロマンチックな夜なので、この曲で何かを感じていただけたらうれしいです。」
「2曲めは葉加瀬太郎さんの新譜『VIOLINISM III』から「ミッション・インポッシブル」。
今日は大事な日ですから、男性諸君に贈る曲。皆さんはミッション・ポッシブルで 」
番組も終わりに近づき、ライブインフォメーション。
1/31 名古屋ブルーノートのアルバムリリース発売プレミアムライブと
3/25 二人旅静岡公演のお知らせ。
「僕はライブは宴会にしたいと言っています。
音楽は演者のためにあるのではなく、リスナーのためにあるのでもなく、
そこにある空気をみんなで楽しむためにあります。
その空気は演者・お客さんみんなで作るものなので、
楽しい空気を作りにぜひお出でいただきたいです。」
「デビューしてから四半世紀以上たっているので、
名古屋は来た回数は100回じゃきかないと思います。
名古屋のお客さんは音を作ってくれる、音を作るのがうまいと思います。
愛知県・名古屋出身のプレーヤーは研究熱心だし、うまいし、音楽が深い。
名古屋って音楽が育つ土壌がきっとあるんだろうなと思います。」
名古屋のグルメについてお話するよう、原稿に書いてあるので・・・ということで
「名古屋のグルメは食べ尽くしています。
楽屋はコンパル(サンドイッチ)・天むす、昼食は山本屋(味噌煮込みうどん)・・・」
味噌煮込みうどんのこだわりの食べ方の説明に結構時間を使われました。
エンディングにかかった曲は「Smile for You」でした。
今回は時間がたっぷりのスペシャル番組でしたので、
早口ではなく低音のあたたかいお声がいい感じの、ゆったりめのトークでした。
ヨーヨー・マさんにあこがれる柏木少年のお話がありましたが、
今では、柏木さんにあこがれて柏木さんを目指している少年チェリストさんもいらっしゃいます。
何か・・・・感慨深いです。
そして、リスナーへのサービスもあると思いますが、
やっぱり名古屋大好きと言っていただけてうれしかったです。
Posted by あけみ at 01:43│Comments(0)